エンジニアの未来サミット行ってきた
大手町のビルだったんだけど最初入り口間違えたw俺についてきた人涙目w
それはさておき,エンジニアの未来サミット行ってきました.danさん,naoyaさんを見たのは去年12月のTechMeeting以来でした.
エンジニアの未来サミットの開催概要はこんな感じ.
かつては日本の基幹を担うと言われたIT(Infomation Technology)業界。しかし,いつの間にか「3K,5K」「35歳定年説」など,ネガティブなイメージが定着し,さらに最近のイベントで物議を醸した「エンジニア最初の10年のキャリア」についてのさまざまな議論から,IT業界の将来すら不安視されることが増えてきました。
でも,実際のところはどうなのでしょうか?
本サミットでは,これからIT業界を目指す学生,また今IT業界に入ってきた若手エンジニア・デザイナーの皆さんからの疑問や不安に対し,業界をリードする「アルファギーク」の面々,そして今活躍している30代前後のエンジニア,いわゆる7x,8x世代の方々がお応えします。
彼らが語るIT業界の今,さらに実際の仕事への取り組み方やエンジニアの魅力について語る熱いメッセージをぜひお聞きください。
第1部はアルファギークvs学生
学生は一部アレな人も混じっていたけど,総じて自分の考えが言えてた気がする.あれだけ言えてれば問題ないと思う.
Ustで中継してたので,そのままログ残してもしょうがない気もするけど一応.
担当領域
ひがさん
- エンタープライズ系(金融機関向けのシステム構築)
- でもOSSやってるよ
- それを会社に認めてもらってやってます
naoyaさん
- Webサービス系
- 基本的にクライアントは存在せず,自分たちでサービスを作りこんで世の中に出す.
nipotanさん
- Webサービス系
- インフラもやってる(データセンタとか)
- Webの受託開発も一時期やってた(今は減った.あんまりお金の周りがよくないから)
SIerは未だにそれに気づいてないね.FizzBuzzも組めないような人を大量に投入してなんとか回せばいいんだもんな.改めてみるとほんと詐欺みたいなやり口だな.
danさん
- 組み込み系以外は全部やった.どれに当てはまるというわけでもないが,しいていえばコンサルティング?*1
- クライアントの解決したい問題を実際に手を動かして解決する
「泥のように働く」について
- 定義とか解釈とか
この辺はあんまり興味がなかったので聞き流してました.
自分の解釈としては,「ソルジャーになってそのあと管理者やれ」
35歳定年説について
- ひがさん
- 年齢が上がって単価がペイできなくなるから会社が管理職にさせてしまう
- 35歳定年説なんてどうでもよい
- よしおかさん
- naoyaさん
- 一人前の仕事ができるようになったのは3年目から.
- 最近管理の仕事が増えてきた.一人でできることには限界があるが,自分の下で優秀な技術者とかを動かしていくと,一人でできなかったことができるようになる.
- 自分は何が好きなのか,何が面白いと感じるかを見つけ出さないと.
- nipotanさん
- コード書くのは面白い.
- SIerに居る人から聞いた話で,20代後半なのに早くコード書くの止めて上流のほうやりたいと言っていた.
確かに.これは自分が学生で就職活動やってる時の同級生も言っていたし,同期も同じようなことを言っていた.自分は就職活動やってる当時,何で自分で作らないのに上流上流とかやっぱりコンサルだよなーとかって言ってるんだろう,自分で何か作ってナンボでしょ?って思ってたから,nipotanさんの意見にはとても納得.
-
- 35歳定年説はコード書きたくない人が作り出した話じゃね?
- ここでよしおかさんが,OSSやWebサービスでは自分のコードは自分のモノだが,受託開発の世界では納品したらクライアントのモノで自分の手から離れてしまう.世にも出てこない.やはりモチベーションはぜんぜん違うのでは?
- 受託よりOSSが面白いのは,自分のコードが自分のものにできること.
- 学生の田村さん
- 欲しいのはプロダクトであり,コードを書くのはただの手段.自分でコード書きたいとは思わない.
これを聞いてdanさんが激しくショックを受けてたw くぁwせdrftgyふじこlp<てな感じ
- naoyaさん
- はてなでも,コードを書くことに興味がある人,サービス自体に興味がある人両方のタイプがいるので,どちらがいいということは一概には言えない.
へー.はてなは技術大好きな人の集まりだと思ってた.
- 学生の源馬さん
- はてなインターンに参加したが,自分のコンピュータサイエンスの能力はあまり役に立たなかったと感じた.自分が好きなんだという気持ちだけではどうにもならないことを知った.
でも,好きだからこそ向上するもんだと思うんだけどなぁ.好きこそ物の上手なれって奴.
- 学生の益子さん
- コード書くことが目的じゃなくて,コミュニケーション手段としてプログラムを書く.
SIerでは,そういうことを言っている人ほどコードが書けない.これは紛れもない事実です.コミュニケーション能力とか業務知識が重要だ!とか普段から言っている人は,怪しいと思ったほうがいい.業務知識が武器なら,ユーザ側に行けばいいじゃんって思うんだけど.
もちろんコードが書けない人が設計するシステムがどうなるか…想像に難くない.
- naoyaさん
- 技術を知らないと,実現しようと思ってもできない.
- 技術を知っているからこそ,発想が生まれる.世の中を変えるプロダクトは技術を知らないと作れない.
ホントそう思う.比較対象ではないかもしれないけど,こないだExcelマクロ知らない人に単純作業やらせたら,マクロ組めば3秒で終わることを一つ一つコピペして2日もかかってた.技術者として,無知は罪だと思う.
- 学生の益子さん
- 技術を知らないことで生まれる発想もあると思う.技術を知っちゃうとできないことがわかってしまうのではないか.
- よしおかさん
- それは違う.できるかどうかは実際にやってみないとわからない.naoyaさんはそれを口ではなく態度で示している.
- コードで語れる人(ハッカー)が増えてくればそういう人を目指す人も増えるのでは?
- 学生の源馬さん
- 自分は好きだからコードを書いている.他人にやれとか言われてやりたくはない.
- danさん
- 自分の場合は嫌いなことをやってて好きになっちゃった.アルファギークというのは,好きなことやってたらそのうちうまく言っちゃう人のことだ
- nipotanさん
- アルファギークという定義自体が曖昧だが,みんなそれぞれ地味に積み重ねてきた結果ではないか
- ひがさん
- コード書かないとしっかりした設計できないよ
- ISIDでも設計がぐちゃぐちゃで不良案件が増えていた
- コードを書ける人を増やしていかないといけない.
ここでひがさんが「泥」ってキーワードだと生産的な議論にならないと釘刺し
- よしおかさん
- ひがさんは自分で会社を動かして今の立場を作った
- 不可能でないことを証明した
- 宝くじは買わないと当たらない.それと一緒でやらないと始まらない.
- この会場に自分の意思で来ていることが重要.
それをそのままうちのプロジェクトメンバーに聞かせてやってください.
- ひがさん
- naoyaさん
- マネージメント重要.
- コードを書く人が適切な環境で働けるようにするのが,マネージャーの仕事.
- マネージメントやる人が技術を知らないとダメ.どちらかが大事というわけではなく,両方重要.
こういうことを言ってくれる上司の下で働きたいなぁ.某課長に言ってやりたい.*2
- 学生の源馬さん
- なぜオープンソース活動に向いたのか
- 上司が理解してくれなかったからじゃないのか?
- ひがさん
- 社内ではフィードバックが少ない,見てくれない.
- フィードバックを得られる可能性があるからOSSをやった.
- 学生の源馬さん
- 認めてくれていたら,OSSはやらなかったか?
- ひがさん
- OSSが好きだし,仮に社内で認められていても,OSSにしていた.
会場からの質問コーナー
- OSSやって認めさせて,会社の雰囲気は変わったか?
- ひがさん
- トップの意思としてプログラム書くことを重視するようになった.
- 新人研修は半年やらせてしっかりコードを書けるようにしている.
うちの新人は文法書渡して2週間無駄講義するだけ.そのあとぶっつけ本番現場投入.はぁorz
- コードを書く機会に恵まれず,やむを得ずSIerに行ってしまった人には?
- よしおかさん
- 自分で選んだ道でしょ?誰かが何かしてくれるわけじゃない.
う…そう言われると反論しようがないですorz
- naoyaさん
- 勉強しないとスキルは身に付かない.勉強する時間がない人は会社やめるしかないと思う.
- 会社やめると,生活が,とか家族が,とかいうけれど,やめてみるとそんな大したことはないよ.半年くらいは生活できるから.
なんか背中押してくれてる気がするなぁ….
- 情報発信を企業側がもっとするべきでは?
- 情報は自分で集めるしかない
- よしおかさん
- ハードと違い,ソフトは人が作るんだから,人を教育するのは経営の最大のミッション.
- 経営がそういうことを考えてるかどうかは,自分の鼻で感じ取るしかない.
- SIerに夢を持って入って,やらされることはJavaでDB舐めて画面表示,COBOLと何も変わらない.そんなことを2〜3年やっていたら,みんな足に鎖がつけられたようにおとなしくなってしまうのが現状.
- 吉岡さん
- それこそ経営者が無能な証.
- ひがさん
- 正直言って,SI業界ピラミッドの底辺(所謂ブラックなところ)は辞めるしかないんじゃないか.
- 上流は今後,給与が減っていくよ.みんなが同じことをやって差別化が図れていないから,結局価格競争になってジリ貧になる.
- 上流から下流まですべてできる(下流志向)でやっていかないと,単価で苦しくなる.
- danさん
- そもそも海外にはSIerは存在しない.SEっていう言葉がわからない.
- ひがさん
- 日本の雇用の問題に一因があるのでは.案件が常時安定してあるわけではないので,貼り付けておくわけにも行かず,社員を抱え込むには下請けを利用せざるを得ない.
- よしおかさん
- 企業は利潤を上げることが目的で,人件費を削るのが一番楽.それは経営としてやってはいけないこと.
- ただし人件費を削ると競争力がなくなる→デススパイラルへ
- 学生の益子さん
- 中国・インドは頭がよくて安いと言われているが,国内でこういう問題は起こっていないのか?
- danさん
- 1次受ですべて賄えてしまう.人が多い.今のところ問題は起こっていない.
- 学生の益子さん
- 今後はそういうことが中国・インドでも起こりうる?
- よしおかさん
- 学生
- 団塊の世代がリタイアしたら,業界構造も変わるのでは?
- よしおかさん
- 実は技術はそんなに変わっていない.RDBMSの仕組みは30年変わっていない.昔の人の経験は実は生かせる.
- danさん
- ここでバトルになりそうだったが,話題は変わって学生の田村さん
- 自分ひとりがよければいいという考えもあるとは思うが,業界全体が盛り上がらないのは嫌だ
- 就職サイトの情報しかわからない.ぶっちゃけそれで会社のことなんてわかるはずがない.情報の見つけ方がわからない.
- naoyaさん
- 業界を良くしていくには,ブラックな企業が淘汰されればいいと思っている.それには学生が面白い会社に行って,ブラックなところに入らなければいい.
- そういう情報を伝えるにはどうしたらよいか
- 学生の益子さん
- 自分が何をしたいかわかっている人はいいが,何ができるかがわからない,合ってないから止める,という人が多すぎる.自己分析できないのが問題.
- naoyaさん
- 自己分析できないという話になると,自己責任論になってしまう.面白い会社はたくさんある.そういうことを伝えるには,どういう情報が欲しいのかを教えて欲しい.
- 学生の益子さん
- 就職サイト見ても,ぶっちゃけ差別化なんてできない.現場を見せるのが一番早い.インターンが一番よくわかる.技術職なのだから,職場,技術を見せたほうがよい.
- danさん
- どの会社で働きたいのか,ではなく,誰と働きたいのかではないのか
- ひがさん
- 自分が自由にやれているのは,会社を外に見せるというのも役割のひとつとしてあるからだと思っている.
- 多重下請け構造の下層に居る人は,自分で会社を変えるのも必要ではないか?
- 久しぶりにnipotanさんのターン
- 自分のウリを活かせる会社に行くということが必要なのでは?
- naoyaさん
- 学生がステレオタイプ,マスな情報に毒されていると感じる.
それは確かに.就職セミナーとかに行くと,どこもかしこもうちは上流から下流までワンストップソリューションを行っています,とか,うちに来れば上流ができます,とか,耳が腐るほど聞いた.あれも詐欺だよな.あとコミュニケーション能力が重要で,プログラミングは会社入ってからでも十分間に合います,とか.
間に合ってないから設計gdgdなシステムができるんじゃん.しかもまともに教育なんてせず,実態は現場の人間に丸投げ.
学生にコミュニケーション能力とか言っても,実際は学生は人見知りしないで喋れますよとか,プレゼン得意ですよ,とか酒飲めますよ,とかその程度のイメージしか抱けてないです.自分が通った道だからよくわかる.
- よしおかさん
- 自分の人生は自分で決めるしかない.東京は勉強会とかいっぱいあるし,今はネット使えばOSS活動もできる.自分次第だよ.
- ひがさん
- まずは行動しよう.
- higayasuo飲み会やるよー
- 学生だけじゃなくて,誰でもいいからおいでよ
第2部はエンジニア・デザイナーたちの30代の生き方・考え方
このセッションはとってもゆる〜い感じでした.僕もゆる〜い感じで聞いていたのでログは残してませんw
結論として
マッチョに生きろ!ということw
まぁそれはできなくても,とりあえず何か行動せよ!ってことでしょうか.去年のTech Meetingではぶさんが言ってたのと同じ.やっぱり動かないと何も始まらないってことですかね.やっぱり自分で道を切り開いてきた方たちの意見は共通するところがあるのかな.
IT業界にとってどうしたらいいのか,という結論は結局見出せず,残糞感*3が残ってしまった気はしますが,自分にとってはだいぶ背中を押してもらった気がします.
正直言って,IT業界*4をどう良くしていくか,ということよりも今は自分がエンジニアとして幸せになるためにはどうするか,の方が重要なもので.
レポートは下記URLにまとまっています
*1:ここであげたコンサルってコンサルティングファームのことなんだと受け取ったのだがdanさんコンサルファームに居たの?
*2:某課長の言い分は,「技術は知ってる人にやらせればいい.それを教えてもらえば済む話でしょ?」
*3:nipotanさん,今日の説教部屋行きw
*4:SI業界の方が正しいかな