yukungのブログ

yukungの技術ブログ兼駄文置き場 

ディフェンシブな人たち

先日,いつもの通りもやもやした気持ちをTwitterにpostしたところ,反応をいただいたので少し補足をしたいと思います。
経緯はこちら↓
そんなに悪い事ばっかりじゃないと思う - おろかな日々
日記まで書いていただいてありがとうございます。
まず,事の発端となった発言について,かなり煽った表現であることは間違いないです。人によっては見過ごせない表現でしたね。ただ,あえてああいう表現にしたのは意図はありました。それがこちら。

  • 22:48  @rinta100 極論ですね。私はどちらかというと,疑ってかかるのではなくわかろうとする,責任範囲を広げようとする姿勢や努力をすべきではないか,という意図でした。  [in reply to rinta100]

日記の中で,id:Rintaさんの仰っていることは,私も正しいと思います。常々,そうありたい,そうあらねばと思って生きています。ただ,私の狭い観測範囲では,そう考えて行動できる人の方が少数派です。
id:Rintaさんも仰っているとおり,

まあ,程度の問題はあるんだよ。だけど,私はこれが全部ダメとは思わない。

多分,私が吐き出したかったのは,この部分なのかな,と思っています。つまり,程度が低すぎやしないかと。
挙げてくださった,以下の観点,

  • 物事に対して客観的な事実とそれ以外を分けてとらえる姿勢を持つこと
  • 自分の責任範囲を適正化すること
  • 失敗を避ける努力をすること

これらは,別にSIerに限らず,何の仕事を行う上でも必須の意識だと思います。これらのバランスが崩れれば,結局のところ,

  • 自分の仕事が増えてアップアップになる
  • 人の仕事が増えて迷惑がかかる

という結果が待っています。
その文脈で,あえてSIer脳と言ったのは,「必要以上にディフェンシブになっている人」がSIerには多いと(私は)感じるのです。SIerのビジネスモデル上,責任範囲を狭くした方が結果的には得ですから,長く経験していれば自ずとそういう処世術を身に着けていきますし,間違いだとは思いません。ただそれが度を過ぎて,顧客に対する価値を落としたり,周囲のメンバーに対して迷惑をかけている,という意識に欠ける人が多いな,という感覚を受ける機会が多いです。
また,この「ディフェンシブになりすぎている人」たちが得てして,責任範囲を広げようとする努力,周りに対して協力しようとする意識もないと日頃感じることが多かったので,先日のTweetに至ったわけです。
あまり傾向で物を話すのは良くないと思ってはいますが,そういう人たちがこの「SI業界」の閉塞感を助長しているのではないかと思えてならないのです。
もちろん,適正な理由があるなら排除すべき,というご意見にも同意します。さらに言うなら,それを説明すべき。説明するには,材料が要ります。
id:Rintaさんも最後にそう括っておられます。

“意思決定するからには,もうちょっと調査して材料そろえてからにしたいものです。”

もし,その時点で何か足りないものがあって,リスクが大きすぎるのであれば,その時点で妥当な判断をすべきです。ただそれならあとでそれを補う努力はすべきだし,それをしない人が大半。私の今いる現場でも,上記のような「必要以上にディフェンシブな人」が大半です。その結果,いつまでも自分たちの得意な領域,できる範囲の仕事に固執して,顧客の要求からどんどん外れていき,仕事がどんどんなくなっていく現実を目の当たりにしています。
こんなんじゃ,いつまでも変わらないし,自分の時間がそれほど残されているわけじゃない。本来であれば,そこを変える努力,施策を考えて実行すべきだとは思いますが,自分の能力と残された時間,それに変える必要がある対象の大きさを天秤にかけて,私にはそこまで時間をかけられないと思えてしまうのです。
ここ数年,私の頭の中でそんな気持ちがグルグルと巡っています。