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Java エンジニア養成読本読み終わった

年末年始積ん読消化第1弾。

ざっくりとしたレビューは booklog の方に書きました。

こっちは雑感を少し。

きしださんの巻頭記事は、Java 屋な人が飲み屋で展開したいネタがギュッと詰まってて大変面白かったです。こういう話題を飲み屋でできるチームは良いチームな気がしたw歴史とかも、自分が大学時代語られていたような話から最近の話題まで網羅されてて、読み物として純粋に楽しめました。

特集1の Java 入門と、特集4のチーム開発入門は、新人研修が終わって次何読ませるかってなった段で一旦これをかますのがいいかなーと思いました。もちろん最初はわからないことが多く出て消化不良になるリスクもあるんだけど、避けては通れない道でもあると思うので、早いところまず到達して欲しいポイントを見せて到達点を明示しておくのも大事なのではないかなーと思ったり。

ブクログの方にも書いたけど、Java 入門の方は読んでて、あ、これ Effective Java とパーフェクト Java に書いてあったなーとか思い出したりしたので、両方のエッセンスが上手く詰まっている気がするし、例外のお話や標準ライブラリのところは、この本が想定している読者層であろうエンプラな現場では、大事なくせに先輩方が教えてくれない(教えられない?…おや誰か来たようだ)現場の方が多かったりする。さらにチーム開発入門はこのままWebDBPressのチーム開発実践入門へ繋げる流れがいいかなーなどと感じた。そういう意味でもこういう読みやすい媒体で触れさせるのに最適だと思う。

Effective Java 第2版 (The Java Series)

Effective Java 第2版 (The Java Series)

改訂2版 パーフェクトJava

改訂2版 パーフェクトJava

チーム開発実践入門 ~共同作業を円滑に行うツール・メソッド (WEB+DB PRESS plus)

チーム開発実践入門 ~共同作業を円滑に行うツール・メソッド (WEB+DB PRESS plus)

特集2のラムダ式・Stream API のところは俺得でした。なんとなく理解していたところを補強できた感じで、これだけでも読んでよかった。写経もした。

特集3の Java EE は、今の自分の状況的にはちょっと遠い位置づけになる技術ではあるんだけど、読んでいてあ、こういうのが昔感じてた Java っぽさだった、というのを思い出してました。もちろんその頃から比べて格段に簡単にはなっているんだけど、懐かしさを感じるというか。内容についてはこの本の想定的に内容の深さまでを期待するのは酷だと思うので、要素技術を俯瞰できたということと、アプリケーションサーバのバージョンと JavaEE のバージョン、JavaEE の各要素技術のバージョン、参照実装などが一覧表でまとまってるのが個人的に一番良かった点です。*1

最後の受託開発のお話に関しては、経験がある人にはほろ苦さを感じる人が多いだろうなぁと思いつつ、これが現実なんだなぁと改めて感じたり。

これを読んでいて思い出した話で、昔、受託をやっていた頃、新人のOJTカリキュラムを立てて上司とすりあわせたことがあって、自分が担当する前の代までは新人は一律 COBOL をやらせていたこともあって、上司の想定するカリキュラムの物量と大分ギャップがあって揉めたことがある。「どうして Java のカリキュラムはこんなに多くて時間がかかるのか、もっと少なくならんのか、これなら COBOL やらせた方がカネになる*2」とかいろいろ言われた。もちろんその時はそのまま突き通したんだけど、全てではないにしろ受託の現場で今管理者層になっているような人たちは、こういう昔バリバリの汎用機上がりでした、ってパターンも多いと思うから、こういうギャップってどこの現場にもある話なのではなかろうか。

で、そういう時にこれをまず読ませて、チンプンカンプンだろうけども、とにかく量が違うんだということを、理解されなくても認識してもらうだけでも良いから、あなたの頃と違って今どきはこんだけやることがあるんですよ、っていうことを分からせるのに使いたかったなーと思ったのでした。

*1:自分は新旧バージョン含めてよくごっちゃになる

*2:理由はこの業界の人なら常識の、いわゆる人と月の話とかドナドナとかそーゆうので、つまりはOJTが終われば晴れて一人前の値札で出荷できるわけで、現場に突っ込むのが早ければ早いほど以下略